以前に、野鳥撮影用カメラとして「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」を購入。
妻は、「PowerShot SX70 HS」で野鳥撮影をしている。
「PowerShot SX70 HS」の問題点が大きく3つある。
- AF性能が低い。野鳥撮影などで、林の中などでは背景にピントがいってしまうなど、ピントが合わないことが多い。一度ピントが外れると、一旦被写体からレンズを外すなどしないとピントが合わない。
- 撮影感度が、ISO100~3200で狭い。曇天の森の中など暗いところでの野鳥撮影で、シャッタースピードがかなり遅くなってしまう。
- 焦点距離が長いので鳥を大きく撮れるが、「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の写真をトリミングしたものより画質が落ちる。
しかし、「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に対しての大きなアドバンテージは、望遠端焦点距離が35mm判換算1,365mmであること。「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」の35mm判換算焦点距離640mmの倍以上。遠くの鳥でも、「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」と比較して面積比で4倍以上の大きさでファインダーで確認できる。妻の場合、ファインダーで鳥の姿を極力大きくして確認しながら撮りたい。そのためには、焦点距離が1,000mm以上は欲しい。
「EOS R10+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」にテレコンを付ければ焦点距離は伸ばせるが、大きく重くなりF値も大きくなる。
「EOS R10」の後に出た「EOS R50」はダイヤルが少ないなどの欠点はあるが、「デジタルテレコン」機能がある。焦点距離をデジタル的に2倍、4倍にできる。「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」なら、35mm判換算で1,280mm、2,560mm相当にできる。「EOS R50」のAF性能やISO感度は「EOS R10」と同等。
「EOS R50」には「EOS R10」と同じく手ブレ補正がないが、「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に手ブレ補正があるので問題ない。
「EOS R50+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」で1,010g(375g+635g)。
ということで、デジタルテレコンに期待して、「EOS R50+RF100-400mm F5.6-8 IS USM」をマップカメラで購入。
- EOS R50:99,990円(+安心サービス:4,999円)
- RF100-400mm F5.6-8 IS USM:84,150円(+安心サービス:4,207円)
- Kenko (ケンコー) 液晶プロテクター Canon EOS R50/R8用:990円
- MAPCAMERA ノーマルフィルター(薄枠)67mm:1,680円
- SanDisk ExtremePRO SDXC UHS-I 64GB SDSDXXU-064G-GN4IN:1,890円
- Canon LP-E17 [バッテリーパック]:6,150円(ヨドバシ)
- ETSUMI E-5303 [キルティングケースII L]:1,870円(ヨドバシ)
「EOS R50」と「EOS R10」のサイズの違いは以下。比較写真は、「Camera Decision」のものを借りた。
「EOS R50」と「EOS R10」の詳細な違いは以下が詳しい。
【主な仕様の違い】
EOS R50 | EOS R10 | |
---|---|---|
有効画素数 | 2420万 | 2420万 |
常用ISO感度 | 100~32000 | 100~32000 |
連写速度 | 最高15コマ/秒 | 最高23コマ/秒 |
AFエリア分割数 | 最大 651 分割 | 最大 651 分割 |
AF人物検出 | 瞳・顔・頭部・胴体 | 瞳・顔・頭部・胴体 |
AF動物検出 | 犬・猫・鳥 | 犬・猫・鳥 |
AF乗り物優先 | モータースポーツカー・バイク | モータースポーツカー・バイク |
測距輝度範囲 | EV -4.0~20 | EV -4.0~20 |
電子シャッター | 1/8000-30秒 | 1/16000-30秒 |
ファインダー | 0.39型/約236万ドット | 0.39型/約236万ドット |
ファインダー倍率 | 0.95倍 | 0.95倍 |
モニター | 3.0型 約162万ドット | 3.0型 約104万ドット |
センサークリーニング | × | ○ |
マルチコントローラー | × | ○ |
手ブレ補正 | × | × |
防塵防滴仕様 | × | × |
電子ダイヤル | 1 | 2 |
デジタルテレコン | ○ | × |
SDカード | UHS-I | UHS-II |
バッテリー | LP-E17 | LP-E17 |
サイズ | 116.3x85.5x68.8 mm | 122.5x87.8x83.4 mm |
総質量 | 375g | 429g |
ただ、「デジタルテレコン」には制約がある。
- 拡大率により画像の解像度は低下します。
- [記録画質]の設定で画像が記録されるが、デジタル処理で拡大しているため、画質が低下する
- RAW/C-RAW設定時は、デジタルテレコン不可
- デジタルテレコン設定時は、[撮影画面表示設定:なめらかさ優先]固定(設定不可)
- デジタルテレコン設定時は、[AFエリア:1点 AF](中央固定)、[サーボAF中の全域トラッキング:しない]、[タッチ&ドラッグAF:しない]となる
- 拡大表示不可
トラッキングには「被写体認識AF」も含まれるようで、「デジタルテレコン」設定すると「被写体認識」しない。
「EOS R50」設定(随時見直し)
≪キヤノン:製品マニュアル|EOS R50|カスタム機能で変更できる内容≫
- ISO感度オートの上限:25600
- シャッター方式:電子シャッター
- セイフティシフト:ON(Tv/Avモード)
- AF動作:ONE SHOT / SERVO(ボタンで切り替え)
- AFエリアの限定:(※ R50では限定出来ない)
- AFエリア:スポット1点AF(⇔全域AFとボタンで切り替え)
- サーボAF中の全域トラッキング:する
- プリAF:しない
- 検出する被写体:動物優先
- 瞳検出:する
- ドライブモード:低速連続撮影(電子シャッター:最高約5コマ/秒)
- 撮影モードガイド:表示しない
【ダイヤル・ボタン割り付け】
- (3)電子ダイヤル
- (4)動画撮影ボタン:デジタルテレコン(切/2.0x/4.0x)
- (*)ISO感度設定ボタン:デジタルテレコン(切/2.0x/4.0x)
- (4)AEロックボタン:無効
- (5)AFフレーム選択/インデックス/縮小ボタン
- (7)インフォボタン
- (8)上/露出補正ボタン:ワンショットAF ⇔ サーボAF
- (9)右/セルフタイマー:無効(手の腹で間違って押しやすいため)
- (10)下/消去ボタン:ドライブモード選択ボタン(右ボタンの代わり)
- (14)左/オートフォーカス、マニュアルフォーカスボタン:AFエリア
(RF100-400mm F5.6-8)コントロールリング:露出補正
【RF100-400mm F5.6-8 IS USM 特記事項】
- 最短撮影距離:1.2m(100mm時)、0.88m(200mm時)、0.95m(300mm時)、1.05m(400mm時)
- 最大撮影倍率:0.09倍(100mm時)、0.24倍(200mm時)、0.34倍(300mm時)、0.41倍(400mm時)
【実際に使ってみて】
- AF性能、画質等、基本機能は「EOS R10」とほぼ同じ。
- 「デジタルテレコン2.0x」は画質劣化はあまり感じない。十分実用レベル。「デジタルテレコン4.0x」は画質劣化をかなり感じる。
- 「R10」と比較して、ストラップが細い。
- 「R10」と違って、MENUボタンが右側にあるのは使いやすい。
- 「センサークリーニング機能」が無いが、野鳥撮影専用で「RF100-400mm」を付けっぱなしにするので、とくに問題ない。
【残念な点】
- 「デジタルテレコン」設定状態では、AFエリアが1点AFになってしまう。
- 「デジタルテレコン」設定状態では、被写体認識しない。
- ボタンカスタマイズで、「AEロックボタン」、「AFフレーム選択ボタン」に割り付けできる機能が少ない。「デジタルテレコン」切り替え機能を割り付けたかった。仕方なく、「動画撮影ボタン」に割り付けた。
- 「デジタルテレコン」切り替え機能を「動画撮影ボタン」に割り当てているが、4.0xなしで、切/2.0xだけの切り替えにしたいが出来ない。
- 「R10」と違って、AFエリアの限定が出来ない。
- 低速連続撮影が、電子シャッターだと最高約5コマ/秒になってしまう。最高約3コマ/秒も選択できるようにして欲しい。
- グリップが小さすぎて、背面ボタンを手の腹で押してしまいやすい。
- SDカード/バッテリー収納部の蓋が手でつまみをスライドしないと閉まらない。「R10」「SX70 HS」の蓋に比べて使いにくい。
-
気温30度程度で日陰のない炎天下で野鳥撮影していたら、10分程で温度上昇警告マークが表示された。 夏の炎天下で使用するなら、R50はホワイトを買った方がよいかも。