たまたま見つけたWebサイト「ふりがな文庫」がおもしろい。
トップページには、以下のような欄がある。
- いま見られている語句(漢字)
- いま見られている語句(よみ)
- 夏の季語(たぶん、シーズンで変わる)
- 四字熟語
- 植物の漢字
- 鳥類の漢字
- 哺乳類の漢字
- 昆虫・虫の漢字
- 水生動物関連の漢字
「夏の季語」など欄のタイトルをクリックすると、一覧ページが出てくる。
漢字やよみを入れて検索もできる。たとえば、漢字「径」を検索すると、
パソコン用画面では、右側に
- “径”の解説
- “径”の類義語
- “径”で始まる語句
- “径”のふりがなが多い著者
などが載っている。「“径”のふりがなが多い著者」には、「ロマン・ロラン、泉鏡花、北原白秋、南方熊楠、国木田独歩、柳田国男、泉鏡太郎、中島敦、森鴎外、島崎藤村」と出ている。著者の名前をクリックすると、著者のページが表示される。
著者の解説や作品一覧以外に、「著者に特徴的な語句」「著者と年代が近い著者」などが出てくる。
パソコン用画面左側本文には、漢字の読み方の割合と例文が載っている。
この例文がなかなか良い。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著) 途中で文平と一緒になつて、二人して苔蒸こけむした石の階段を上ると、咲残る秋草の径(みち)の突当つたところに本堂、左は鐘楼、右が蔵裏であつた。 |
泉 (新字旧仮名) / 岸田国士(著) そこから上は水がまつたく涸れてゐる温ぬる川の谷伝ひに、径らしい径(みち)もない熊笹の生ひ茂つた斜面を、右へ左へ分け登つて行く一人の男がゐた。 |
蛙 (新字新仮名) / 林芙美子(著) おじさんは、新らしく来たこの県の林野局のお役人で、山から降りしなに径(みち)に迷ってしまって、雨で冷えこんで、腹を悪くしたといっていました。 |
更に、よみ「みち」の例文84作品へのリンクがある。
また、よみ「みち」の逆引きへのリンクがある。
よみ、例文、著者など、リンクをクリックしていくことで、日本の文芸作品の世界を探索できる。