先日7月12日に「ニコンが一眼レフカメラ開発から撤退、コンパクトカメラの開発も終了」という記事が出た。
5月に「コンデジ(レンズ一体型)ズームカメラ製品一覧」を作成した。
コンデジでは、ここ数年新しい機種がほとんど出なくなっている。各メーカーとも機種を減らしてきている。
ズームレンズコンデジに限定(一部、リコーの防水カメラなど除いている)して、ヨドバシ.comの現時点の販売・在庫状況を見てみた。製品名自体が消えてしまっているものや「お取り寄せ」になっているものが多い。「お取り寄せ」の商品は単に増産が追い付いていないわけではなく、もう生産を止めてしまっている可能性も否定できない。
Panasonicが全機種「お取り寄せ」状態。Canonも2機種を除いて製品名自体が消えているか「お取り寄せ」状態。Nikonも2機種とも「お取り寄せ」状態。
価格.comを見ても、これらの商品の在庫を持っている業者はごくわずか。
SONYはまだ、在庫がある製品が多い。
全メーカー合わせても、今すぐ手に入るズームレンズコンデジは9製品のみ。大半が高価格帯の製品。1/2.3型では、TG-6とWX500の2製品しか手に入らない。Canonでは、高倍率のSX70 HSがお取り寄せ以外では、1/2.3型は全て生産終了している。SONYのコンデジで、2018年発売のWX800が、2015年発売のWX500よりも先に生産終了してしまっていることに驚き(WX800は以下のリスト自体に入っていない)。
下の表で「×」は取り扱いなし(生産終了品)。
メーカー | 機種 | ヨドバシ(→2022/10変更点) | センサー |
---|---|---|---|
Canon | G1 X Mark III | お取り寄せ | APS-C |
Canon | G5 X Mark II | ¥115,500 | 1型 |
Canon | G7 X Mark III | お取り寄せ(→¥101,750) | 1型 |
Canon | G7 X Mark II | ¥76,450 | 1型 |
Canon | G9 X Mark II | × | 1型 |
Canon | SX70 HS | お取り寄せ | 1/2.3型 |
Canon | SX740 HS | × | 1/2.3型 |
Canon | IXY 650 | お取り寄せ | 1/2.3型 |
Nikon | P1000 | お取り寄せ(→¥134,880) | 1/2.3型 |
Nikon | P950 | お取り寄せ(→¥100,820) | 1/2.3型 |
OM | TG-6 | ¥66,000 | 1/2.3型 |
Panasonic | TZ95 | お取り寄せ(→×) | 1/2.3型 |
Panasonic | TX2 | お取り寄せ(→ TX2D:¥99,000に機種変更) |
1型 |
Panasonic | LX100M2 | お取り寄せ(→×) | 4/3型 |
Panasonic | LX9 | お取り寄せ | 1型 |
Panasonic | FZ1000M2 | お取り寄せ | 1型 |
Panasonic | FZ300 | お取り寄せ | 1/2.3型 |
Panasonic | FZ85 | お取り寄せ(→×) | 1/2.3型 |
SONY | ZV-1 | ¥99,900 | 1型 |
SONY | RX10M4 | ¥220,000 | 1型 |
SONY | RX100M7 | ¥159,500 | 1型 |
SONY | RX100M5A | ¥109,800 | 1型 |
SONY | RX100M3 | ¥82,500 | 1型 |
SONY | HX99 | お取り寄せ | 1/2.3型 |
SONY | WX500 | ¥48,400 | 1/2.3型 |
SONY | W830 | お取り寄せ(→×) | 1/2.3型 |
スマホのHDR効かせすぎの不自然な画質は好きになれないし、スマホの望遠はセンサーサイズも小さいし、単焦点レンズのクロップによる倍率稼ぎで満足できる画質ではない。
ある程度の倍率の望遠が必要で、レンズ交換式のような大きなカメラを持ちたくなければ、コンデジが最適だと思うが、コンデジの将来は明るいとは言えない。
※ CIPAデジタルカメラ出荷数量月間推移(2022.6)
https://www.cipa.jp/stats/documents/j/dw-202206.pdf
を見ると、レンズ一体型の出荷数量落ち込みが大きい。
要因はいろいろあると思うが、買いたくても商品がないからコンデジ離れが加速するという悪循環に陥っていると思う。