先日「Google Pixel 6 Pro」を購入したが、写真がHDRが効きすぎなど期待した程ナチュラルな画質ではなく、ポートレートモードでボケ具合を撮影時に確認できない点など不満もあり、手放した。
一旦購入を見送った「SONY Xperia 1 III(SIMフリー)」を購入。ソニーストアで、お買い物券5,000円を使って154,830円(キャンペーンで10,000円キャッシュバック:2022.2.10)。
カメラ専用機として使用。
機種 | メイン(広角) | 望遠 | 超広角 | インカメラ |
---|---|---|---|---|
Sony Xperia 1 III |
12 MP f/1.7 24mm 1/1.7" 1.8μm |
12 MP f/2.3 70mm f/2.8 105mm 1/2.9" |
12 MP f/2.2 16mm 1/2.6" |
8 MP f/2.0 24mm 1/4" 1.12μm |
【購入理由】
- スマホのカメラとしては、ソフト的な加工が少なくナチュラルな画質という評判。(使ってみると、ソニーのカメラに比べると派手目な画質。)
- 焦点距離が、35mm判換算で16mm、24mm、70mm、105mmの4つの組み合わせが使い易そう。出来れば、望遠は70mmと120mmの方が嬉しかったが。
- 独立したシャッターキーがある。デジカメのようにカメラを両手でホールドしたままシャッターを押せる。半押しでピント合わせもできる。
- シャッターキーでカメラを素早く起動できる。
- カメラアプリ「Photography Pro」で、ソニーのデジカメと同様なユーザーインターフェースで操作できる。
【懸念事項】
- ディスプレイ輝度が低く、日中屋外では画面が見づらいという情報がある。
(↓ gsmarena.com) - バッテリーの発熱問題など、トラブル報告が多い。(→ カメラ専用機的な使い方において、発熱は感じていない。)
■ SIM、ケース、ストラップ、設定
- カメラ専用機として使うので、SIMなしかデータ通信専用SIMで使用。
- ケースは、Spigen Xperia 1 III ケース(アマゾン1,048円)を購入。※ 厚みがありすぎて、前面周りの出っ張りが大きく、使いづらい。
- 保護フィルムは、LoMiSaKu製ガラスフィルム(アマゾン1,548円)を購入。※ 透明度が低くタッチ感度が落ちるので、剥がした。
- カメラ専用機として使うので、ストラップを付けた。
- 「Lock Screen | Screen Lock | Screen Off」をインストール。これを入れても、カメラアプリから、画面をオフにできるわけではない。
- カメラアプリ [MENU] > [撮影] > [ズーム設定]
=>「超解像AIズーム」に設定。 - 不要なアプリは極力アンインストールか無効に。
- Googleアシスタントボタンを無効にしたいが、方法がみつからない。
- [画面設定]→[画質設定]を確認。
「クリエイターモード」または「自動クリエイターモード」にしておく事。「自動クリエイターモード」の場合、対象アプリに「Photography Pro」が入っていること。ただ、これが設定されていてもディスプレイ輝度は低い。
■ 実機確認して分かった事
- 平面ディスプレイで周りがフラット。カメラとして横位置で両手で構える場合、安定して持ちやすい。(Spigen Xperia 1 III ケースを付けると、周りに高さが出て使いづらい。)
- 平面ディスプレイで横端の文字が歪みなく見える。
- 平面ディスプレイは、現在スマホとして使用している Mate 20 Pro などの曲面ディスプレイに比べて縦位置で片手で持つ場合は、にぎりづらい。
- Mate 20 Pro よりは縦が長いが、幅は広くないので大きさは感じない。
- 重さは Mate 20 Pro とほぼ同じ。Pixel 6 Pro (210g) のように重くは感じない。
- カメラ専用機として使うが、撮った写真は都度パソコンに移して保存する。512GBもの内蔵メモリ(ROM)は要らない。SIMフリーでも256GBで価格が安いタイプを提供して欲しかった。
- スマホを縦に持った時に、ちょうど人差し指の先が望遠カメラの場所に当たる。
- 充電表示ランプがある。(Pixel 6 Pro にはなかった。)
- カメラ専用機的な使い方において、発熱は感じない。(動画は撮っていない。)
- カメラ専用機的な使い方において、バッテリーの減りは早くない。
- 指紋認証:サイドボタン(電源ボタン)に指紋認証センサーを内蔵。反応にバラツキがある。反応が早い時と何度やっても全く反応しない時がある。→ 指紋登録をやり直す、複数登録するなどで改善する。
- ディスプレイは室内とかでは明るくクリア。明るすぎて少し眩しい。一方、日中屋外では、輝度が低くかなり見づらい(Mate 20 Proと比較しても暗い)。カメラとしての利用ではかなり厳しい。
- アイコンが初期状態で下部の固定域を除いて、6x5個並ぶ。(Pixel 6 Pro は5x4個しか並ばない。)
- 初期状態でブラウザ等の解像度が高く、表示される文字数が多い。
- Chromeで一部のホームページの文字フォントがPCや他のスマホと違う。自分のブログのフォントも違う。英文字が固定ピッチのフォントになって、見づらい。(→参考)
- 初期設定時に、オプションアプリのインストールの選択ができる。無駄なアプリをインストールしなくて済む。すべてオフにして初期設定した。ただし、それでもプリインストールされている無駄なゲームアプリなどはある。
- 独立したシャッターキーがある。デジカメのようにカメラを両手でホールドしたままシャッターを押せる。半押しでピント合わせもできる。
- BASICモード以外では、シャッターキーでしか撮影できない。縦位置で両手でスマホを構えて、レンズを指で隠さないようにしながらシャッターキーで撮影するのが難しい。
- シャッターキー長押しでカメラを起動できる。
- Spigenケースを付けると、シャッターキーが固くて押しづらい。ケースのシャッターキーの部分を少し切り取ると改善する。
- 4つの各レンズを跨ってピンチでズームできない。デジタルズームの範囲しかできない。レンズを切り替える必要がある。
- 音量キーをズームキーとして使える。この場合も、4つの各レンズを跨ってズームできない。音量キーで、レンズを切り替えて、ステップズームできるモードも用意して欲しい。
- 画質は、スマホとしてはナチュラルな色合いだが、ソニーのカメラに比べると派手目な傾向。しっとりとした落ち着いた色合いではない。
- コンデジ「OLYMPUS Tough TG-5」と、画質比較すると、解像感、色あいの豊かさで、Xperia 1 III の方が勝っている。(試し撮り(4)を参照)
- 超広角16mm、広角24mmは解像感もあってきれい。
- 望遠の70mmと105mmは、ザラツキを感じる画像。70mm望遠は、APS-Cの2倍デジタルズームに解像感で負ける。(参考:α5100+SAMYANG AF 24mm F2.8 のデジタルズームと比較)
- 超解像AIズームは、焦点距離16mmから200mmまでの範囲で実用レベルと思われる。300mmはちょっとザラツキ感が目立つ。(試し撮り(1)を参照)
- AUTOやPモードにモノクロ機能はない。BASICモードにクリエイティブエフェクト「白黒-セピア」があるが、アスペクト比が16:9になってしまう。αシリーズの「クリエイティブスタイル」に相当する機能が欲しい。AUTOモードやPモードでも使える白黒(モノクロ)モードが欲しい。
- マクロ機能はない。ほとんど近づけない。
- 最短撮影距離:24mm:10cm程度
- 最短撮影距離:70mm、105mm:30cm程度
- 「先読み撮影」はない。(「Xperia使いこなしガイド」には載っている。)
- 「ナイトモード」はない。低照度モードがあるらしいが、自分で設定できるわけではない。(「Xperia使いこなしガイド」には載っている。)
- アスペクト比は、4:3/3:2/16:9/1:1が選択できる。
- カメラアプリの[MENU]>[カメラ操作音]で、「入:シャッター音のみ」にしても、操作音が消えない。
- [設定]>[音設定]>[着信音と通知音の音量]が、カメラアプリ「Photography Pro」のシャッター音に影響する。[着信音と通知音の音量]をゼロにすると、カメラアプリの[MENU]>[カメラ操作音]で、「入:すべて」や「入:シャッター音のみ」に設定してもシャッター音がしなくなる。
- EXIFに35mm判換算焦点距離が書かれない。(Pixel 6 Pro や HUAWEI Mate 20 Pro では書かれる。)
- デジタルズームの焦点距離はEXIFには書かれない。3つそれぞれのカメラの焦点距離が書かれるだけ。
- HUAWEIやGoogleのスマホのように回転画像はJPEG画像そのものを回転してくれない。EXIFに回転情報を書き込むだけ。ブログなどに写真を掲載する場合、PCで回転作業が必要。
- 動画は、かなり大きくクロップされる。
- 「Cinematography Pro」は使い方が難しそう。「Cinematography Pro」は試していない。
【BASICモード】
- BASICモードはオートHDR。
- HDRは、Pixel 6 Pro のHDRよりは控えめでナチュラルな画質。
- BASICモードで横型に構えていても、MENUが縦型のまま。
- BASICモードのボケ効果は、16mm超広角では使えないが、望遠レンズでも使える。(Pixel 6 Pro のポートレートモードは広角カメラのデジタルズームでしか使えなかった。)
- BASICモードのボケ効果は、ボケ量を撮影時に確認できる。(HUAWEIのワイドアパーチャも確認できるが、Pixel 6 Proでは撮影時にボケ量を確認できなかった。)
- BASICモードのボケ効果は、デジタルズームは使えない。(HUAWEI Mate 20 Pro では使える。)
- BASICモードのボケ効果は、ボケ効果を最大にすると、Mate 20 Pro、Pixel 6 Pro に比べてボケ量は大きくなる。
- BASICモードのボケ効果は、メインの被写体に近づかない状態で、被写体と背景の距離の差が少ない場合などでは、Mate 20 Pro に比べて不自然なボケになるケースが多い。
- 「クリエイティブエフェクト」は、シャッターキーでカメラアプリを起動した状態では使えない。認証をしないと使えない。
- 「クリエイティブエフェクト」は、何故かアスペクト比が16:9になる。
【Photography Pro:AUTOモード】
- AUTOでは、露出補正できない。
- AUTOでは、Dレンジオプティマイザー(DRO)を選択できない。
【Photography Pro:P/S/Mモード】
- Pモード(プログラムオート)、Sモード(シャッタースピード優先)はあるが、レンズに絞りはないので、Aモード(絞り優先)はない。
- Dレンジオプティマイザー(DRO)/オートHDRを選択できる。
- Dレンジオプティマイザー(DRO)は、HDRよりよりも補正が控えめで、ナチュラルな画質。
- Dレンジオプティマイザー(DRO)は、HDRに比べて白トビしやすい。積極的に露出補正した方がよいかもしれない。
■ カメラテスト
マイクロフォーサーズ・デジカメ「Panasonic DC-G100 + Panasonic 12-60mm/F3.5-5.6」と比較。
↓ Xperia 1 III のBASICモードはHDRが効いて、下の草むらが明るく写っている。ただし、Pixel 6 Pro ほどHDRはきつくない感じ。
↓ Xperia 1 III のPモードのDROは、BASICモードのHDRほど補正がきつくない。
↓ Xperia 1 III のPモードのDROは、白トビしやすいかもしれない。露出補正をした方がよいかもしれない。
↓ 「クリエイティブエフェクト」は、何故かアスペクト比が16:9になる。
↓ 試し撮り。