2月24日。JR関西本線王寺駅からバスで信貴山門バス停。信貴山門バス停→信貴山朝護孫子寺→信貴山頂→西信貴ケーブル高安山駅。5.3km。昼食を含んで3時間。
Xerox Star / XINS 思い出
富士フイルムがゼロックス買収という話が出て、最近XEROX PARCやAltoの記事も目にしたので、Xerox Star関連の記事をネットで検索してみた。ネット上に多くのドキュメントが存在する。
Xerox Starを知っている人は今後どんどん減っていき、忘れ去られていってしまうのは非常に残念。現在のパソコン操作ではあたり前になっているマウス、デスクトップ、アイコン等によるグラフィカルユーザーインターフェース。これらを統合化したシステムとしてXerox Starは1981年に発売された。
1981年はApple IIIやMicrosoft MS-DOSの最初のバージョン1.0が出た頃。大型コンピュータではIBM System/370の時代。確かTSO端末と呼ばれているものがあり、キャラクタベースながらテレビモニターでカーソル移動しながらプログラムを編集できて画期的だと思った時代。タイプライターやパンチカードなんかを使ってプログラムを修正するのが普通だった時代。ミニコンピューターの世界では紙テープもよく使われていた。フロッピーディスクも8インチが主流で3.5インチがようやく開発された時代。カートリッジディスクなんかも使われていた。プリンターといえば、シリアルプリンターやラインプリンターが普通だった時代。
そんな時代にXerox Starは誕生した。1982年のJ-Starの新聞一面広告は衝撃だった。
Xerox StarやSmalltalkは、MacintoshやWindows等のパソコンのユーザーインターフェースの基になったとよく言われれるが、確かにそれもすごいが、それだけではなかった。
当初からイーサネットをベースとしたネットワークシステム(XINS/Xerox Information Network System)として出来上がっていた。ファイルサーバー、プリントサーバー、メールサーバーなども含めたシステムだった。ゼロックス社内ではワークステーションから全世界のサーバーにつながっていた。遠隔地のファイルサーバーの文書を取り出したり、遠隔地のプリンターに直接印刷できた。印刷は文書アイコンをプリンターアイコンに重ねるだけでできた。メールもワイルドカードが使えたので、同じ組織の人間に簡単に一斉メールが送れた。
ワークステーションはマルチユーザー環境で、かつ個人のデスクトップ環境をサーバーに保管して遠隔地のワークステーションでそれを取り出して作業をする事ができた。
Star上の操作も、特化したキーボードやモードレスなしくみで今のMacintoshやWindowsよりも使いやすかったように思う。操作のための専用のキー(開く、プロパティ、移動、転記、削除、同様、探索、繰返)があった。同様キーは便利だった。文書内では文字、図形、テーブル、グラフ等を直接編集できた。テーブルには計算機能も付けられた。CUSPという言語を使うと文書への文字などの差し込みやドロワーへの格納、印刷といったオペレーション全般を自動化できた。
システムのベースとなるアーキテクチャや言語も、仮想マシンやオブジェクト指向など進歩的なものだった。当時、コンピューターの言語はCOBOL、Fortran、BASIC、アセンブラなどが主流だった時代。
Xerox Starなどの開発環境Tajo/XDEもすばらしいものだった。デバッガやエディタが一体となったマルチウインドウの開発環境だった。エディタの出来も秀逸で、あれ以上のものは未だに無いのではと思わせる。その後、SunOS(UNIX)上で動作するMesaエミュレーターも開発され、Sun WorkstationのSunOS上のStar環境GlobalView上でXDEを走らせて、UNIX上のプログラムソースをXDE環境で編集するなんてトリッキーな事も出来た。SunOS上のエディタを使うよりも使い勝手が良かった。
Xerox Starはビジネス的には成功しなかった。サーバーも含めたネットワーク上の統合環境というあまりにも先進的すぎるシステムゆえに高額だった。最低でも1,000万円程度はしたと思う。それに大きく重たいシステムだった。金額的にも大きさからしても個人が買いたいと思うようなシステムではなかった。企業向けとしても簡単に導入できるようなものではなかった。クローズドなシステムでサードパーティーがアプリケーションを作れるようなものではなかったのも一因かと思う。
Macintoshは、Xerox AltoやSmalltalkのパクリだという意見もあるが、スティーブ・ジョブズがXerox PARCで見たSmalltalkの要素を、コンパクトに個人で使えるレベルのシステムに、かつ短期間で作ったのは凄いことだと思う。また、アラン・ケイが提唱したDynabookに近づいたのがiPadだと思う。
ただ、MacintoshやWindowsに引き継がれているXerox Alto / Starの技術やアイデアは、Xerox PARCの研究者を始めとする多くの人々が長い年月をかけて生んだものであるのは確かなことだ。
日経バイト1990年3月号の特集「栄光のXerox Star」の中に、Starの当初の設計者たちが1982年に記した言葉というのがある。下に載せて置く。
『AltoはStarの貴重なプロトタイプとなった。[中略]Altoは、プロトタイプ開発としては史上最大のものだと言っても過言ではあるまい。8年以上に渡って数千人・年にのぼるユーザが利用した経験が蓄積されているからだ。Xerox社PARCのメンバたちによるAlto関連の実験計画は十指に余る。これらのシステムを開発した人たちの創造的なアイデアがなけれは、現在のような形のStarは登場しなかったはずである。』
以下に備忘録として関連キーワードやURLを載せておく。Star関連の詳しい事は以下にリンクしたページが参考になる。
- マウス
- デスクトップ
- アイコン
- フォルダ
- ドロワー
- マルチウインドウ
- プロパティ
- ポップアップメニュー/プルダウンメニュー
- ビットマップディスプレー
- モードレス
- ページプリンター
- マルチフォント
- マルチユーザー
- ワークステーション
- クリアリングハウス
- 多言語対応
- 仮想マシン
- ファイルサーバー
- プリントサーバー
- メールサーバー
- プロポーショナルフォント
- Ethernet (イーサネット)
- LAN
- XNS (Xerox Network Systems)
- XINS (Xerox Information Network System)
- WYSIWYG (What You See Is What You Get/見たままが得られる)
- 8000INS
- Alto
- Star / J-Star
- Smalltalk
- D-マシン (Dandelion)
- Mesa言語
- オブジェクト指向
- GUI(Graphical User Interface)
- Pilot
- Tajo (統合開発環境)
- XDE (Xerox Development Environment)
- Interpress
- CUSP
- ViewPoint
- GlobalView
■ Alto、Star、Smalltalk、Lisa、Mac、Win の関係をはっきりさせよう
http://sumim.no-ip.com/collab/19
上記サイトがダウンした時のデータ保全のため、勝手にミラーリングさせてもらった。
→→→ https://ok2nd.sakura.ne.jp/xerox-star/
https://ja.wikipedia.org/wiki/Xerox_Star
■ゼロックスの「Alto」は、なぜ成功できなかったのか──パソコンの歴史を決定づけたプレゼンの舞台裏|WIRED.jp
https://wired.jp/2018/02/20/history-of-xerox-alto/
■「JStarの記憶」のブログ記事一覧-記入サンプル:東京太郎
http://blog.goo.ne.jp/u14662/c/ea1ca91cf830e2b577e04c05115f522d
■ Jスター(富士ゼロックス) - 巣窟日誌
http://blog.goo.ne.jp/big_mikan_tokyo/e/00877e74a388322125576ec57b707137
■ Mesa言語:柴田 芳樹 (Yoshiki Shibata):So-netブログ
http://yshibata.blog.so-net.ne.jp/2009-08-09-1
■ The Xerox Star: A retrospective
https://guidebookgall ery.org/articles/thexeroxstararetrospective
■ Xerox Star 関連ドキュメント
https://bitsavers.org/pdf/xerox/
■ ViewPoint のドキュメント
http://bitsavers.org/pdf/xerox/viewpoint/VP_2.0/
↓)Xerox Star 8010 エミュレーターを試してみた。
「8cm×12cmの小さなアート」作品追加(#394-#401)
「8cm×12cmの小さなアート」に作品を8個(#394-#401)追加。
山梨県)甲州ワイナリーマップ作成。
山梨甲州のワイナリーマップを作成。勝沼、一宮、御坂、山梨、塩山地区に50程のワイナリーがある。
JR勝沼ぶどう郷駅近くの「勝沼ぶどうの丘」では、地下ワイン貯蔵庫ワインカーヴで試飲容器タートヴァン(1,100円)を購入すれば、約180種類の山梨のワインを自由に試飲できる。勝沼ぶどうの丘は宿泊もできる。
4月には、JR中央線沿線のこの辺りは桃の花が一面に咲く。桃源郷とも言われている。
以前東京に住んでいた頃に、甲州のブドウ畑周辺や、桃源郷、ワイナリー、勝沼ぶどうの丘等には、何回か行った。山梨には富士五湖や八ヶ岳周辺等、自然の美しいところがたくさんあり、東京からは比較的近く、何度も行った。ただ、関西からは行きづらい場所の一つ。
マップに登録したワイナリーは以下。
麻屋葡萄酒、大泉葡萄酒、勝沼醸造、イケダワイナリー、中央葡萄酒、シャトー勝沼、シャトレーゼベルフォーレワイナリー、岩崎醸造、グランポレール勝沼ワイナリー、蒼籠葡萄酒、ダイヤモンド酒造、東夢ワイナリー、原茂ワイン、マルサン葡萄酒、シャトー・メルシャン、菱山中央醸造、錦城葡萄酒、丸藤葡萄酒工業、フジッコワイナリー、旭洋酒、シャトージュン、まるき葡萄酒、塩山洋酒醸造、奥野田葡萄酒醸造、甲斐ワイナリー、金井醸造場、マンズワイン勝沼ワイナリー、五味葡萄酒、サントネージュワイン、東晨洋酒、甲府ワインポート ドメーヌ・久、マルス山梨ワイナリー、モンデ酒造、盛田甲州ワイナリー、大和葡萄酒、くらむぼんワイン、ロリアンワイン白百合醸造、新巻葡萄酒、アルプスワイン、北野呂醸造、日川中央葡萄酒、スズラン酒造工業、笛吹ワイン、矢作洋酒、ルミエールワイナリー。
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